生理前になるとおりものが変わる!?体のために知りたいおりものの基礎知識

公開日 2022-03-29 更新日 2022-03-29

記事監修医

島袋朋乃先生

産婦人科医師。平成28年に旭川医科大学医学部を卒業後、函館五稜郭病院、釧路赤十字病院を経て、現在は産婦人科医として市中病院で臨床経験を重ねる。総合病院やクリニックで産科、婦人科、生殖医療に携わる。日本医師会認定産業医。日本産科婦人科学会、日本産科婦人科内視鏡学会、日本生殖医学会所属。

量が増えるように感じることがあるおりもの。
いつもとは違う様子に、「今、私の体はどのような状態になっているの?」と不安が募ることがあるかもしれません。実は、おりものは女性の体の健康について知らせてくれるサイン
しっかりと状態を確認することで、女性ホルモンの働きや異常のサインに気づけるようになります。

今回の記事では、生理前のおりものの様子とおりものの基礎知識、危険なサインについて解説します。

おりものの状態は、生理周期ごとに変わる

まず、「生理が終わるとおりものの量が増える」と思われる方が多いかもしれませんが、それは基本的には正常であるサインです。
おりものの量や色、においは、卵胞期(前半・後半)と排卵期、黄体期と生理前と、それぞれの時期の女性ホルモンの働きによって変わります。

生理前のおりものは、ほかの時期に比べて色が濃く、ドロッとしたように感じられますが、それが普通の状態です。
生理前になると、おりものの色は白く濁っていて、色が濃く、においと粘り気が強くなります。

生理周期ごとのおりものの状態をまとめると、以下の表のようになります。

におい 形状
生理前 白く濁っている
色が濃い
ほかの時期よりも強い 粘り気が強く、ドロッとしている 少なくなる
卵胞期 前半は経血が混じり、茶色になる
後半は透明になる
強くない 前半はサラッとしている
後半には粘り気が増す
前半は、ほかの時期よりも量が少ない
後半は排卵期に備え、量が増える
排卵期 卵白のような色 強くない とろみが強く、粘り気が強い 卵胞期よりも量が多い
黄体期 白またはクリーム色
黄色に見えるときもある
排卵出血に合わせ、血が混じることもある
少し強い ドロドロとしていて、粘り気が強い 少なくなる

こうして考えると、卵胞期と黄体期でおりものの量が変化するのは、女性ホルモンがきちんと働いている正常なサインだと確認できます。

そもそもおりものとは?

さて、ここではおりものの意味や役割についてお話しします。

おりものについてネガティブなイメージを抱かれる方も少なくないかもしれませんが、おりものは女性の健康を守るために欠かせないものです。

まず、おりものとは子宮や腟からの分泌液、子宮と腟から剥がれ落ちる古い細胞が混じり合ったものです。正式には『帯下(たいげ)』という名前がありますが、腟から降りてくるように排出されることから『おりもの』と呼ばれています。

また、おりものは初潮から閉経まで出るという背景から、一般的には10代から40代後半にかけて目立つという特徴があります。20代から30代にかけて量が増え、その後は減少していくケースが多いです。

おりものの役割

おりものの役割は、腟を清潔に保つことと受精をサポートすることです。

おりものには、デーテルライン桿菌(かんきん)という菌が常に存在しています。デーテルライン桿菌は酸乳酸という酸性の物質をつくる菌のことで、腟内に病原菌が入り込むのを防ぎ、たとえ入り込んでも増殖を防ぐ働きをします。これにより、腟内の状態が常に清潔で健康的に保たれるようになります。

またおりものは、受精を成立させるのになくてはならないものです。妊娠には精子と卵子が巡り合う必要がありますが、本来精子は弱アルカリ性であり、おりものは酸性であるため、通常であればお互いの相性が悪くて精子が死滅してしまいます。
そこで排卵期におりものが弱酸性に近づくことで、精子を子宮内まで通しやすくなり、卵子と出会い妊娠が成立しやすくなります。

こうして考えると、おりものは女性の体を守り、生殖を支える役割があることが明らかになります。

こんなおりものは危険!?異常が見られる状態とは

腟内を清潔な状態にする、受精を支えるほかに、おりものは体の異常を伝えるという重要な役割も持っています。生理周期や黄体期の状態(白濁していて、においが強く、ドロっとする)とは違うおりものが見られる場合には、異常が起こっている可能性が高く、医療機関での確認が必要です。

たとえば、白っぽくてボソボソしたおりものは、強い痛みとかゆみを伴うカンジダ膣炎がかかわっているかもしれません。
普段より量が多く、水っぽいおりものには発熱や腹膜炎のリスクが高く不妊症を引き起こすこともあるクラミジア頸管炎の可能性があります。
膿のようなものが出て、かゆみや排尿時の痛みを感じる場合は淋菌感染症を疑います。
濃い黄色や緑色、灰色のおりものが出ていてにおいが強いときは、細菌性腟症が隠れていることがあります。

これらの状態から病気や異常を確認するには、医療機関で腟や頸管の中を検査し、原因を特定する必要があります。
また、病気の可能性が見られるのなら、それぞれの状態に合わせた治療も必要です。上記のようなおりものに心当たりを感じたら、早めに婦人科を受診しましょう。

生理がきそうでこないのに、茶色いおりものが出る場合は?

生理前のおりものは、白く濁っていて色が濃く、粘り気とにおいが強くなるとご説明しました。しかし、生理前のおりものとは色やにおい、状態が違っている場合は異常のサインである可能性が高いです。

たとえば、もうすぐ生理がきそうな時期に茶色いおりものが見られる場合、最も多いのは生理の血が混じっている場合で、この場合は問題ありません。その他の可能性として妊娠している婦人科系の病気にかかっているなどの原因が考えられます。生理の時期が近づいたころに、茶色いおりものが出始めて1週間以上経つのに生理がこないときや、生理周期と関係なく茶色いおりものが出てくるときは婦人科で相談しましょう。

生理直前に茶色いおりものが見られるなら、少しずつではあるものの生理が始まっていると言えるでしょう。また、お腹がチクチクと痛い、体温が高い状態が続いているなどの症状がある場合には、妊娠による出血が原因なこともあります。ほかには、子宮筋腫や子宮頚管ポリープなどの病気が原因で、茶色いおりものが出るケースも見られます。

妊娠をいち早く確認するためにも、病気の早期発見・早期治療をするためにも、茶色いおりものが目立つ場合にはなるべくすぐに医療機関を受診しましょう。

まとめ

おりものは、生理周期や体の異常を教えてくれるサインです。生理前になって色や量の変化が目立ちだしても、今回解説した状態に当てはまっていれば問題ありません。

また、おりものは生理周期について知らせてくれ、腟内を健康な状態に保ち、異常のサインがあれば知らせてくれる存在でもあります。今回ご説明した特徴を知り、ご自身でも確認してみて、違和感や異常が見られたら早めに医療機関で確かめるようにしましょう。

【参考】

おりものの異常|大阪府堺市の竹山レディースクリニック
おりものが気になる方へ│金沢区の婦人科(金沢さくら医院)

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