フィデスレディースクリニック
松本智恵子先生
滋賀医科大学卒業。京都大学医学部婦人科学産科学教室に入局後、
大津赤十字病院、洛和会音羽病院などを経て、フィデスレディースクリニックで勤務。
産婦人科専門医、日本女性医学会会員。
フィデスレディースクリニック
松本智恵子先生
滋賀医科大学卒業。京都大学医学部婦人科学産科学教室に入局後、
大津赤十字病院、洛和会音羽病院などを経て、フィデスレディースクリニックで勤務。
産婦人科専門医、日本女性医学会会員。
今月、生理が遅れている……。
いつも通りに生理がこなくて、不安になった経験がある人もいるのではないでしょうか。そんなとき、ただ生理が遅れているだけ? それとも、妊娠? 病気? と心配になりますね。生理がどれくらい遅れたら病院に行けばいいのでしょうか。
今回は、生理がこない原因や病院に行くタイミングなどをご紹介します。
生理周期は個人差が多いものですが、25〜38日が正常周期といわれています。次の生理までの間が25〜38日の間隔であれば正常といえますが、生理がくる日が予定日より6日ほど前後しても問題はありません。
もし、今まで安定した周期で生理がきていた方が、7日以上生理が遅れることがあれば、妊娠や何らかの理由による生理不順も考えられます。
正常な生理の期間は3~7日以内ですが、体調などによって前後することもあります。生理が2日ほどで終わってしまう場合は過短月経(かたんげっけい)、8日以上長く続く場合は過長月経(かちょうげっけい)と呼ばれ、いずれも女性ホルモンのバランスの乱れや分泌異常、子宮の病気などが考えられます。
まずは、カレンダーに生理の日を書き入れるなど、自分の生理周期が正常範囲か確認してみましょう。
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25~38日が生理の正常周期といわれており、これより短い周期、反対に長い周期の場合や周期が毎月大きく変動する場合などは「生理不順」が考えられます。生理がこない原因を詳しくご紹介します。
生理の周期が39日以上になる場合、つまり年に10回くらいしか生理がこない場合は「稀発(きはつ)月経」といわれます。
これは、スムーズに排卵が起こっていないことが考えられます。稀発(きはつ)月経でも排卵が起きていれば、今後、妊娠する可能性もありますが、まれに無排卵の場合があります。
生理の周期が24日以下という短く、1カ月に2、3回と生理の回数が多い症状を「頻発月経」といいます。その理由としては、大きく3つが考えられます。
黄体期が短い場合、黄体ホルモンの量が不足している可能性があります。
生理のような出血は定期的に起こるにもかかわらず、排卵が起こっていない「無排卵周期症」は、排卵が起こらないため、黄体期が短くなり頻発月経になることがあります。
これまで生理があったのに、妊娠以外で3カ月以上生理がこない状態のことをいいます。
排卵が起こらず、ホルモンの機能が低下したり、停止してしまったりしていることが考えられます。
ストレスや環境の変化、過度なダイエットやスポーツ、肥満などによるホルモンバランスの乱れによって無月経になる場合もあり、無月経の状態が長期にわたると回復しづらくなります。生理不順の中でも注意が必要な症状です。
などの自己免疫疾患(じこめんえきしっかん)の病気の場合、甲状腺ホルモンは女性ホルモンの分泌にも関係しているため、生理不順や無排卵などを起こすことがあります。
直近2~4週間の間に性交渉をした、生理がこない、体温が36.7度以上の条件がすべて揃う場合は、妊娠の可能性があります。
妊娠初期には吐き気や強い眠気、腹部の違和感、胸が張る、下痢や便秘、むくみ、発熱など、つわりのような症状を感じることもありますが、症状は人それぞれです。
妊娠しているかどうか調べるには妊娠検査薬を使う方法があります。
ドラッグストアなどで購入できる妊娠検査薬は生理予定日の1週間後から使うことができます。
判定にあたっては、妊娠すると分泌されるhCGと呼ばれるヒト絨毛性性線刺激ホルモンを検出されます。
あまり早い段階で検査をすると、まだホルモンが少なく、妊娠していても陰性になる可能性もあります。検査をする場合は生理予定日の1週間後を目安にしましょう!
仕事や環境の変化など、過度なストレスが加わった場合は、自律神経やホルモンバランスが崩れてしまうことにより、生理不順になることがあります。
卵巣の機能は、脳にある視床下部(ししょうかぶ)や下垂体(かすいたい)から分泌されるホルモンの影響を受けることが多いといわれています。
過度なストレス、無理なダイエットや食事制限、激しすぎる運動など、精神的、肉体的ストレスが視床下部などに影響を与え、生理不順につながると考えられています。
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生理不順をそのままにしておくと、以下のようなリスクが考えられます。
女性ホルモンは骨や子宮をつくるのに必要なホルモンで、骨粗しょう症や脂質異常症の発症リスクを低下させる役割も持っています。
生理周期が正常でなかったり、経血量が多かったり少なかったりする場合は、早めに病院へいきましょう。
生理不順の場合は、基礎体温をつけてみましょう。
基礎体温を測ると、排卵の前後で高温期と低温期があるのがわかります。もし低温期や高温期がなく、いつも一定の温度なのであれば、排卵が行われていない可能性も考えられます。また、高温期が続くようならば、妊娠の可能性が考えられます。
病院を受診する際にも、基礎体温の記録があると状況を伝えやすいですよ。
いつも生理が順調という人がいれば、数か月こないことがあるという人もおり、生理の周期は人それぞれです。
中高生のうちはまだ安定していないことも多く、だんだん周期が落ち着いてくる場合もありますが、ホルモンのバランスが崩れている、病気などの理由で生理が遅れていることも考えられます。
生理がこない、生理がくる頻度が多い、また、なんだかいつもと違う……という場合には、病院の受診を検討しましょう。
生理の周期は人によって異なりますが、だいたい25~38日が正常周期といわれており、前後に1週間程度ずれるくらいであれば、問題はありません。
いつもだいたい決まった周期で生理がくる場合で、次の生理予定日より10日~2週間ほど遅れた場合(60日過ぎても生理がこなかった場合)は、病院を受診しましょう。
排卵していたりしていなかったりする可能性があります。20代以上や妊娠を望む場合は病院で相談しましょう。
3カ月以上生理がこない排卵していない可能性があります。受診しましょう。
6カ月以上生理がこない女性ホルモンがきちんと分泌されていない可能性があります。受診しましょう。
保険証、現金、ナプキン、基礎体温をつけていればその記録やグラフ表などを持っていきましょう。
持ち物や受診料について事前に知りたい場合は、受診前に病院に確認しておくとよいでしょう。
検査をする場合がありますので、服装は脱ぎ着しやすいものをおすすめします。
生理の周期や症状はそれぞれ違い、自分の状況が普通だと思っていることも多く、なかなか相談することが難しい場合も多いもの。
しかし、基礎体温をつけたり、生理の予定を知ることで、体の変調に気がつくことができるようになります。
普段から基礎体温の記録を習慣にし、いつもと違うなと思った時には、病気の可能性があることも心に留めておくといいです。予定日より1~2週間近く生理が遅れた場合や生理がこないことが数カ月続いている場合は、できるだけ早めに病院に相談しましょう。
自分の体は自分で守る。そして、快適な毎日を過ごしたいものですね!
【参照】
正常な生理(月経)の目安を教えてください! – 日本産婦人科医会この記事を書いた人
FMラジオ放送局、IT系企業での仕事人生活を経て、フリーランスライター。
生理を扱う地上波番組やがんサバイバーの女性の暮らしをサポートするアイテムに関する記事執筆、
フェムテック関連の記事の制作を担当するなど、「誰もが自分らしく輝く」ことができるような情報発信を
心がけています。そのほか、メディア媒体、企業のオウンドメディア、 企業サイトのコンテンツ制作など、
さまざまな分野のライティングに携わっています。