「初体験」を気にしている方は多いのではないでしょうか？
雑誌やマンガなどを見たり、友達の話を聞いたりすると、早く初体験を経験してみたいと感じるかもしれません。

また、なかには「痛そう」「怖い」と感じてしまう方もいるのではないでしょうか。

この記事では、実際の調査を元に初体験の感想などをご紹介しながら、初体験の疑問にお答えしていきます。

なるべくフラットにお伝えしていきますので、性の知識をどこから得ればいいかわからないという方は参考にしてみてくださいね。

初体験の平均年齢

2021年に日本財団がおこなった調査（17〜19歳対象）によると、回答者全体の23.6%が性交渉の経験があり、初体験の平均年齢は17歳でした。

この調査によると、19歳時点で76.4%は未経験となっています。

参考：日本財団　18歳意識調査「第39回 – 性行為 –」要約版

また、相模ゴム工業株式会社がおこなった調査（20代〜60代対象）では、初体験の平均年齢は男女ともに20.3歳という結果に。
初体験の平均年齢は年代が若くなるごとに低年齢化しており、20代女性の初体験の平均年齢は18.5歳となっています。

ちなみに、20代女性（20〜29歳）の25.5%は性交渉の経験がないと回答しています。

参考：相模ゴム工業株式会社 WEBアンケート調査

これらの調査結果からみると、女性の初体験の平均年齢は17〜18歳といえそうです。
ただし、これは性交渉を経験した方の平均であり、20代前後では半数以上が未経験です。あくまでも平均値が17〜18歳であるため、焦る必要はありません。

初体験って痛い？気持ちいい？

初体験は、「痛かった」と答える女性が多いです。
理由としては、初体験への「緊張」が大きいといえます。

女性は本来、リラックスして心と体の準備が整うと、腟内が自然に潤うようになっています。しかし、緊張していると腟内が十分に潤わず、摩擦や処女膜が切れることによって痛みが生じてしまうのです。

処女膜とは、腟口付近にあるひだのことで、完全な膜ではなくリング状になっています。初体験ではこのひだに切れ目が入り、出血することがあるのです。
ただし、処女膜は必ず切れるものではなく、十分にリラックスしていれば切れずに伸びるだけのこともあります。

痛みについても、十分にリラックスして膣内が潤っていれば、痛みを感じにくくなります。そのため、初体験から気持ちよかったという女性も少数ながら存在します。

初体験で痛みを軽減するには、ゆっくり時間をかけて触れ合い、リラックスすることのほか、潤滑剤を使ってみるのもいいでしょう。潤滑剤を使えば、物理的に性交痛を軽減することができます。

初体験は早い方がいい？

周囲に経験が早い友達がいると、自分も早く初体験を済ませなければと焦ってしまうかもしれませんね。しかし、初体験は早ければいいものではありません。

初体験は、自分のペースが大切です。また、初体験を特別視しすぎる必要もありません。特別視しすぎていると、理想どおりの初体験ができなかったときに、残念な記憶が残ってしまうかもしれません。

なお、性交渉は意図しない妊娠の可能性や、性感染症などのリスクを伴う行為ですから、知識の面でも正しく理解したうえで不安をなくしてから臨みましょう。

初体験の早さ遅さよりも、正しい性知識をもっていることのほうが重要です。
パートナーとの仲を深められる行為なので、自分が心から「したい」と思えるタイミングまで、焦らなくて大丈夫ですよ。

初体験が不安な方へ

初体験に対して不安が強い場合には、ゆっくりと時間をかけて、パートナーとの関係性を深めていったほうがいいでしょう。性交渉だけに囚われず、お互いが負担にならないコミュニケーション方法で仲を深められるといいですね。

パートナーに求められた場合も、無理に合わせず自分の気持ちを大切にしましょう。性交渉にはお互いの性的同意が必要ですから、どちらかが納得していないのなら性交渉をするべきではありません。

性交渉を断ることで「嫌われるのでは？」と思うかもしれませんが、本当にあなたを大切にしてくれているのであれば、あなたの気持ちを優先してくれるはずですよ。

また、なかには「性交渉をしたいと思えない」という方もいるかもしれません。

好みや性格に個人差があるように、性欲や不安の感じ方にも個人差があります。「したくない」と感じていても、それは十分あり得ることです。

みんなが性交渉に興味があるわけではない

性交渉が未経験の方の意見として、相模ゴム工業株式会社のアンケートでは、性交渉の未経験者（女性）の29.2%が「したくない」と回答し、さらに37.7%が「わからない」と回答しています。

参考：ニッポンのセックス｜初体験、経験人数etc

さらに、厚生労働省がおこなった「男女の生活と意識に関する調査」では、性交渉に関心がない、あるいは嫌悪している割合が16〜19歳女性で58.5%いることがわかっています。

参考：男女の生活と意識に関する調査

一般的に男性よりも女性のほうが性欲を感じにくいとされますが、女性の場合、性交渉自体を「したくない」と感じる方が一定数いるようです。相手と性欲の感じ方が違うこともありますから、相手に流されずに自分の気持ちをしっかり伝えるようにしましょう。
なお、男性にも一定数、性交渉に興味がない人がいます。そういった相手をパートナーに選ぶのもひとつです（先ほどの調査だと、16〜19歳男性の36.1%が性交渉に関心がないと回答）。

初体験は自分の意思を大切にしよう

性交渉は「子孫を残す」という目的に加え、「パートナーとのコミュニケーションのひとつ」に変わりつつあります。
「手をにぎる」「ハグをする」といった行為と同じように、コミュニケーションのひとつです。

しかし、性交渉は意図しない妊娠の可能性や、性感染症といったリスクを伴うことを忘れてはいけません。

そこにお互いの「したい」と思う気持ちがなければ、後味の悪いものとなるだけでなく、自分や相手を傷つける行為となってしまいます。

性交渉を「したいか」「したくないか」は、自分の意思で決められます。パートナーに悪いから、友達の話題に入れないからなど、周囲の言動も気になると思いますが、大切な自分の体なので自分の意志を大事にしてくださいね。

【参考】