今さら聞けないLGBTQ+の意味、あらためて復習!

公開日 2022-05-10 更新日 2022-05-10

「LGBTQ+」という言葉、これを読んでる皆さんも1度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

2021年に電通が発表した「LGBTQ+調査2020」では、なんと8割を超える人が「LGBT」という言葉を知っていると回答しています。

「性のあり方は多様」
これはもはや現代の当たり前になりつつあるのかもしれません。

しかし一方で、LGBTQ+という言葉が知られるようになったからといって、偏見がなくなったわけではありません。一部には、誤解や誤った情報のために、まだまだ傷つく当事者が多いのも現状です。

そこで今回はあらためて性の多様性の基礎の基礎、「LGBTQ+の意味」から復習してみたいと思います。

LGBTQ+ってどういう意味?

性的マイノリティの総称として使われるLGBTQ+という言葉は、いくつかの性のあり方(セクシュアリティ)の頭文字から成り立っています。 ここで表される性のあり方は全部で6つ。

  • レズビアン(Lesbian)
  • ゲイ(Gay)
  • バイセクシュアル(Bisexual)
  • トランスジェンダー(Transgender)
  • クィア(Queer)
  • クエスチョニング(Questioning)

皆さんはこのうち何個の性のあり方を知っていますか?

「レズビアンとゲイは知っているけど、残りは…」
「トランスジェンダーは聞いたことあるけど、詳しくは…」

という人も多いかもしれません。1つひとつ、復習してみましょう!

基本の「LGBT」の意味

LGBTQ+の最初のLは、レズビアンという性のあり方を示します。
レズビアンとは「女性として女性のことを好きになる人」のことで、女性の同性愛者を指します。

一方ゲイは、男性の同性愛者のこと、つまり「男性として男性のことを好きになる人」を指します。

LGBTQ+のBに当てはまるのは、バイセクシュアル。

日本語で両性愛者と言われることからもわかるように、「同性と異性の両方を好きになる人(もしくは、性的指向が2つ以上の性に向いている人)」を指します。

ここまでのL・G・Bは「どんな性の相手を好きになるか」という部分がキモになってきましたが、Tに当てはまるトランスジェンダーは少し違います。

トランスジェンダーとは、生まれたときに割り当てられた性別とは「異なる性自認で生きる/生きようとする人」のことを指します。

LGBTの意味

ここまでの4つの頭文字で「LGBT」と使われることも多いですが、性的マイノリティと言われる人の中には、実はもっと多様な性のあり方が存在します。
「LGBT」以外の性のあり方も含めた呼び方として、LGBTQ+が使われます。

では、「Q+」にはどんな意味があるのでしょうか?

「Q」の意味

まずは、クィア(queer)という言葉から説明します。この言葉をNetFlixオリジナルシリーズの『クィア・アイ』で知った人も多いかもしれません。

クィアとは、もともと「奇妙な/普通じゃない」という意味を持ち、性的マイノリティに対する蔑称(べっしょう)として使われてきた言葉です。

しかし当事者たちが、あえて「自分はクィアである」と誇りを込めて自称を始めたことから、性的マイノリティの総称として広く使われるようになってきました。

クィアという言葉は、いわゆる社会のなかで「普通」とされてきた性のあり方に当てはまらない人のことを指すと同時に、「そもそも普通って何?誰が決めたの?」と価値観に一石を投じる言葉でもあるのです。

LGBTQ+のQのもう1つの意味は、クエスチョニング(Questioning)と呼ばれる性のあり方です。

クエスチョニングとは、「まだ自分の性のあり方がはっきりとしていない人」もしくは「性のあり方をあえて決めない人」のことを指します。

性のあり方はグラデーション!

そして、実はこの6つの他にも、性のあり方を示す言葉はたくさん存在します。

他にもある性のあり方

そして、1人の中にも様々な性のあり方が混ざり合って存在していることもあります。
性のあり方は「ここからが◯◯で、ここからは◻◻」というふうにはっきりと区切れるものではなく、グラデーションのように無限に広がっているのです。

「LGBTQ」に「+」が付けられているのには、そういう背景があるのです。

LGBTQ+はどれくらいいるの?

ここまでLGBTQ+という言葉の意味についてお伝えしてきましたが、では実際にLGBTQ+のいずれかに該当する人はどれくらいいるのでしょうか?

電通ダイバーシティ・ラボが実施した「LGBTQ+調査2020」によれば、LGBTQ+に該当する人の割合は約8.9%。だいたい11人に1人の割合で、これは左利きの人と同じくらいの割合と言われています。

LGBTQ+の人の割合

この数字を見て、「意外と多い!」と感じましたか?

「LGBTQ+って本当にいるの?今まで会ったことないよ」と思う方もいるかもしれませんね。
しかし、今までの人生で「左利きの人に出会ったことのないよ」という人はほとんどいないと思います。

ならば、それはもしかして「今まで会ったことがない」のではなく「気づかなかった/カミングアウトされてない」だけかもしれません。

これから数回にわたり、LGBTQ+や性の多様性について連載をしていきます。
「身近にLGBTQ+当事者がいない」と感じている人にこそ、あらためて読んでもらえたらうれしいです。

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