使ってわかったメリット・デメリット タンポンビギナーのリアルな体験記(後編)
ナプキンの嫌なところが解決できるって本当!?タンポンビギナーのリアルな体験記(前編)は読んでいただけましたでしょうか?
タンポンはメリットが大きい一方、間違った使い方をすると危険もあります。 後編では、筆者が実際にタンポンを使ってみて感じたメリットやデメリット、調べてみてわかった危険性についてご紹介します。
不快感が軽減!実際に使って感じたタンポンのメリット
経血量に合ったサイズのものを使用すれば漏れの心配がほとんどない
タンポンは経血量に合わせていくつか種類があります。自分の経血量に合っていて正しい場所に入っているタンポンは強力な膣壁(ちつへき)に挟まれているので、タンポンの横を経血が通って漏れてくることはほぼありません。
筆者は念の為に吸水ショーツと併用していますが、自分の経血量に合ったサイズのものを使い始めてからは吸水ショーツに漏れたことはありません。
ナプキンのようにトイレに行くたびに替える必要がなく、長時間変えられなくても不快感が少ない
ナプキンはトイレに行くたびに変えないと匂いや不快感がありますが、タンポンは不快感がありませんし、8時間まで使用が可能なので頻繁に変える必要もありません。
筆者は立ち仕事の多いアルバイトがきっかけでタンポンを使い始めました。ドラッグストアの店員のアルバイトです。
人不足で多忙だったため、なかなかナプキンを変える時間が取れませんでした。
いつも夕方から5時間ほどシフトに入っていましたが、忙しくて一度もナプキンを変えられないこともあり、ナプキンの不快感が気になってタンポンに挑戦することにしました。タンポンは最長8時間使用できますし、デリケートゾーンに直接経血がつくことがないので快適です。
ボトムスに響きにくい
身体のラインが出るボトムスを履いている場合は、ナプキンをつけているとかさばってしまったり、ボトムスのラインに響く心配があります。
タンポンなら、そのような心配がないため、生理の日のファッションに困ることが減ります。
生理のときはボディラインに響くのが嫌で、スカートを履くことが多かったのですが、タンポンを使い始めてからはパンツを履いて出かけられるようになりました。
健康管理に役立つ
自分の経血量が多いのか少ないのか、友達と比較することができないので分かりにくいですよね。ナプキンの場合はトイレに行くたびに交換するため、経血量がどのくらいなのかはあまり分かりません。
しかし、タンポンを使うことで自分の経血量がどのくらいなのかわかりやすくなります。
自分の経血量がタンポンの普通の日用を基準にして多いか少ないかを知ることは健康管理に役立ちます。経血量に変化があれば体調の変化が起きた可能性を考えることができますし、経血量が少なすぎたり多すぎたりする場合は病院に行く指標にもなります。
自分の身体のために、これから先何年も付き合っていく生理のことを理解しておきたいですね。
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ここが気になる...タンポンのデメリット
連続使用ができない
なぜタンポンは連続使用ができないのか。それは、トキシックショック症候群(TSS)の危険性があるからです。TSSについては次にお話します。
例えば、7時間使用した後にまた新しいタンポンを使用することはできません。吸水ショーツやナプキンが必要で、完全にタンポンだけで生理を乗り切ることはできないのです。
筆者はタンポンを使う前「タンポン派の人はタンポンだけで生理を乗り切っているんだ」と思っていましたし、実際にそう思っている方は多いと思います。 連続使用はメーカーからも注意があるので、気をつけてください。
TSSになる恐れがある
正しく使えばとても便利なタンポンですが、使い方を間違えると危険なものでもあります。「トキシックショック症候群(TSS)」を知っていますか?(以下TSS)
■TSSってなに?
TSSは、常在菌の黄色ブドウ球菌が作り出す毒素が原因となって引き起こされる急性疾患のことです。黄色ブドウ球菌は健康者の約20%の割合が保有している細菌で、皮膚や膣などに常在しており普段は悪影響はありません。
長時間のタンポンの使用や経血量に合わないタンポンを使用することで、膣内に傷ができ、そこから黄色ブドウ球菌が体内に侵入して毒素を出すことで起こります。
症状としては高熱、めまい、吐き気、腹痛、激しい筋肉痛などが急激に現れ、その後短期間内に激しい水様(すいよう)の下痢が起こります。
■どうすれば防げる?
TSSはとてもまれな疾患で、イギリスの報告では人口5500人に対して1年のTSS患者数は約40人、そのうち死亡例は2件ほどです。
TSSを防ぐためにできることは以下の4つです。
- タンポン挿入、取り出しの際は手を清潔にする
- タンポンは長時間使用せずにナプキンと交互に使用する
- 自分の経血量に合ったタンポンを使用する
- 絶対に膣内に2つ以上タンポンを入れない
TSSは感染する確率が極めて低いまれな疾患ですが、感染してしまうとかなりのスピードで症状が進行し、危険な状態に陥ることもある疾患です。できるだけ対策をして、リスクがあることを理解してタンポンを使用しましょう。
挿入するときや抜くときに手が経血で汚れてしまう
アプリケーター付きのタンポンでも、挿入の際は膣口(ちつこう)のすぐ近くまで手を使って挿入する必要があります。そのため、どうしても手が経血で汚れてしまい、それが気になる方も少なくありません。
多少は気になりますが、家で使用した場合はすぐに手を洗い、外出先で使用した場合はウエットシートなどで手を拭いてから個室を出て、しっかり手を洗いましょう。
経血がついてしまうことは避けられないので、清潔なビニールの手袋などを使用してみてもいいかもしれません。
慣れるまで時間がかかる
ショーツに貼り付けるだけで使用できるナプキンとは違い、タンポンは膣に直接入れて使用します。デリケートな場所に入れる必要があるため、慣れるまで時間がかかってしまいます。
「膣口の場所がよくわからない」という方もいらっしゃると思います。膣口の場所を理解してタンポンを入れやすくするために、鏡を使って膣口の場所を確認してみるのもおすすめです。
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タンポンを使用するのが難しいかもしれない人
とても便利なタンポンですが、タンポンにも人によって向き不向きがあります。
タンポンに使用の年齢制限は特になく、生理が始まっていれば何歳からでも使用できます。 しかし、以下の3つに当てはまる人がタンポンを使うと、膣内を傷つけてしまったり、パニックなどを起こしてしまう可能性があります。
- 膣に何かを入れるのが極度に怖い
- 指さえも膣内に入れることができない
- 性器を触るのが怖い
これらに当てはまる方が無理してタンポンを使うことはおすすめできません。恐怖を感じているとどうしても身体に力が入ってしまい、タンポンが挿入しにくくなってしまいます。
また、恐怖はなくても経血が極端に少ない人は、アプリケータータイプのタンポンを挿入する際に痛みが伴う場合があるので、使用しないかフィンガータイプのものを使用してみてください。
筆者のコメント
筆者は20歳で初めてタンポンを使い始めたタンポンビギナーです。
長時間立ち仕事のアルバイトをしていたのがきっかけでタンポンを使い始め、今は生理1〜3日目までは吸水ショーツと併用しています。一度使ってみたら手放せなくなりました。
タンポンは使用するまでの抵抗感から試せずにいる方が多いと思いますが、いざ試してみて慣れてくると多くの方が「早く使えばよかった」と言っている印象です。
タンポンは注意事項を守って使用すれば、TSSの危険性はかなり低いです。
「生理のとき毎回漏れが気になる」「長時間変えられないときのナプキンの不快感が嫌」と思っている皆さんも、快適なタンポンデビューしてみませんか?
【参照】
使用上の注意 | タンポンNavi | ソフィ ユニ・チャームToxic Shock Syndrome Information Service - Home
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日本では使用率の低いタンポンですが、慣れればとても便利な生理用品です。タンポンに関する「わからない」を減らして、試してみませんか?
この記事を書いた人
性教育・フェムテック領域に興味津々な20代のメンバーで構成される、ピルモット編集部による記事です。