こだわりにこだわった生理用ナプキンー自然派ナプキンの国内第一号の「ナチュラムーン」を取材

公開日 2022-02-01 更新日 2022-02-01

今では見かけることが増えた、天然素材で作られた生理用ナプキン。一般的なナプキンでかぶれてしまっていた方などは、使っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自然派ナプキンの道を広げた「ナチュラムーン」のナプキンは、2011年に発売されて以来根強い人気です。ナチュラムーンを立ち上げたきっかけや当時の生理用品事情などを、シニアマネージャーの平田真子さんにお話を伺いました。

布ナプキン愛用者からの声がナチュラムーンを立ち上げたきっかけ

ー ナチュラムーンブランドを立ち上げたきっかけを教えてください

弊社は元々卸をしていた会社で、メーカーの仕入れ、小売店に販売するチームがあり、私はそこで営業をしていました。
その当時はメーカーの布ナプキンを販売していて、販売する上で講習会を実施していました。その際に布ナプキンのユーザー様と話す機会があり、「布ナプキンは肌触りもいいしエコだけど、外にいると取り替えがしづらいよね」「旅行のときや働いている人にとってもっと便利なものがあったらいいよね」などのお声をいただいたことが、ナチュラムーンを立ち上げるきっかけです。

また別の機会に、営業先の小売店のバイヤーさんとの会話で「自然な素材でつくったナプキンの要望が出ている」というようなお話を聞きました。調査してみると、アメリカやヨーロッパなどの海外では、自然派ナプキンはすでに販売されていることがわかりました。私自身実際に布ナプキン利用者で、布ナプキンの課題を感じていましたし、”必要としている人がいるのなら作ってみよう”ということで作ることとなりました。

ー 企画から販売にはどのくらい時間がかかったのでしょうか

お客様のお声をいただいてから、約2年がかりで製品化に至りました。

高分子吸収材を使わず代替素材を使用ー試行錯誤した商品開発

ナチュラムーン生理ナプキン画像

ー 商品開発で苦労したことはありますか

高分子吸収材(ポリマー)の代替素材に関してはかなり試行錯誤しました。 通常のナプキンではポリマーという、”自分の体積の約100倍の水分を吸ってくれて薄くて漏れにくい”が特徴のものを使っています。ですが、ナチュラムーンのナプキンは、ポリマーを使わない方向性でした。
代替素材として、さまざまな素材を検討した結果、紙パルプを使うことにしました。紙パルプはポリマーと比べて水分を吸う材質ではないので、大量に必要になるんです。そうすると、その分ナプキンに厚みが出てしまうので、”どこまでの厚みなら許容できるか”などのアンケートをとりながら改良をおこないました。

ー 開発にあたってこだわったところはありますか

天然素材で作ることもこだわったところですが、その他には”くまこ”というキャラクター作りにもこだわりました。
生理前後は、ホルモンバランスの変動でイライラしたり落ち込みやすい時期なので、生理がある方にとってのブルーの時期の癒しとしてつくりました。個人的にも、「かわいいキャラクターが載っていたらいいな」と思っていました。

イメージキャラクターくまこ画像

開発は当時2年目の社員がひとりで担当

ー 商品テストはどのようにおこなっていきましたか

社内のモニターや、弊社とやりとりがあったお客様にお願いしてモニターを募ってもらい、商品テストを行いました。実際に使ってもらい、フィードバックをいただいて、というのを3回ほど繰り返して改良していきました。
メーカーさんと私とのやりとりは数え切れないくらいしましたね(笑)

ー 開発体制は何名で行われましたか?

その当時は私だけでした。 テクニカルな部分は委託先のエンジニアさんにお任せするので、コンセプト設計やアンケート、お客様とのやりとりは全て私ひとりでした。

私はその当時社員2年目で営業部に所属していたんですけれども、お客様の意見でいただいたものに課題感を持ち、会社に「やらせてください!」と伝えてナプキンづくりが始まりました。弊社は、部署や所属年数に関係なく動きやすくて、チャレンジがしやすい会社だと思います。

「いいものを使いたい」とこだわりをもつ方に手にとっていただいている商品

ー 販売した当初はどういった反響がありましたか

ポジティブな意見が非常に多くて、”一般のナプキンを使用すると肌荒れしていた”という方から「肌荒れが良くなった」などのお声をいただきました。

ナチュラムーンブランドのターゲットは20代後半〜40代前半くらいまでではあるのですが、実際の購入の年齢層は30代が一番多いです。ある程度所得もあり「いいものを使いたい」と思う方が多い年代が、30代くらいなのではないかと想定しております。

こだわっている方もいらっしゃると思いますが、生理用品はカテゴリ的に消耗品なので、価格の面で安いものを手に取るという方が多い印象です。

現在は、天然素材を使った商品を扱っている店舗様をメインに販売していただいております。肌荒れに困っている方や天然素材が好きな方など、日常で使うものや口にするものにこだわりを持っている方がいらっしゃるお店ですので、弊社の商品ともシナジーを感じております。

ー これから取扱店舗を増やしていく予定はありますか

「ナチュラムーンのナプキンはどこで買えるのか」という問い合わせを多くいただいております。
インターネットでも購入できるのでご案内するのですが、自分の目で見て手にとって買いたいという方が多いようです。近くのドラッグストアですぐに買えるというわけではないので、今後はよりお客様の買いやすい場所に配荷することを検討しているところです。

ナチュラムーン生理ナプキン画像

ナチュラムーンの登場が”生理用品の市場を変えるきっかけになった”との声も

ー 発売当時の”自然派ナプキン”の一般的なイメージはどういったものでしたか?

「天然素材で作ったものはいいんでしょうけど...」という反応でした。

今では「SDGs」という言葉が出てきて、エコを意識する方も増えてきたかもしれませんが、その当時はエコという言葉が走り始めたくらいの時期だったと思います。当時は「MDGs(2015年までに達成する目標)」というものがあったのですが、オーガニックのものや、環境にいいものを使おうという動きは、世間にはまだ浸透していなかったように思いますね。

ー 最近は「フェムテック」という言葉も出てきて、生理用品へのイメージが変わっていると思いますが、当時と比べてどうですか

大きく変わりましたよね。当時は天然素材でつくられたナプキンがなかったですし、浸透していくには時間がかかったなという感じですね。自然派ナプキンを弊社が最初に販売したと知っているバイヤーさんからは、「”ナチュラムーンみたいな商品がほしい”という声がある」と聞いたことがあります。
「ナチュラムーンが生理用品の市場を変えるきっかけを作ったよね」という声をいただくことがあり、生理用品の市場自体がすごく広がったという印象です。

生理用品でハピネスを届けていきたい

ナチュラムーン商品画像

ー ナチュラムーンのコンセプト「ナチュラル&ハピネス」に込められた思いを教えてください

使っている素材がナチュラル生理用品でハピネスを届けたいという思いで、「ナチュラル&ハピネス」になりました。
ナチュラムーンを使っていただいた方から「生理の日の嫌な気持ちがなくなった」「使ってよかった」というお声をたくさんいただいております。

ー 今後の展開を教えてください

軽失禁の商品を開発予定です。お客様からも軽失禁に関する悩みなどのお声があることから、衛生用品の開発は今後力を入れていきたいと思っております。

ー 読者の方へのメッセージをお願いいたします

若い方こそ良いものを使ってもらいたいですね。スキンケアを若い頃からちゃんとやった方がいいと聞くと思いますが、体に入っていくものや、日頃使うものについても同じだと思います。また生理用品だけでなく、添加物が少ないものを食べたり、軽い運動を続けたりと、ご自身の体を労ってくださいね。

ナチュラムーン ウェブサイト
https://naturamoon.jp/item/i01.php
ナチュラムーンロゴ

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